面接担当者が押さえるべき質問のテクニック

面接担当者が押さえるべき質問のテクニック

面接は採用活動の中でも特に重要なプロセスです。求職者のスキルや適性を正しく判断するためには、適切な質問の仕方が求められます。本コラムでは、面接担当者が押さえておくべき質問のテクニックについて解説し、より良い採用につなげるためのポイントを紹介します。

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの使い分け

面接では、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンを適切に使い分けることが重要です。オープンクエスチョンは求職者に自由な回答を促し、スキルや価値観を深く理解するのに適しています。一方、クローズドクエスチョンは特定の情報を明確にするのに役立ちます。両者をバランスよく活用することで、効果的な面接が可能になります。

● オープンクエスチョンの活用

オープンクエスチョンは、求職者が自由に回答できる質問のことです。具体的には「これまでの経験の中で最も成功したことを教えてください」などが該当します。

このタイプの質問を活用すると、求職者の思考力や価値観を深く理解することができます。また、会話が自然に進みやすく、相手の本音を引き出しやすいというメリットがあります。ただし、質問が抽象的すぎると答えにくいため、「どのようなプロジェクトで」「どのような役割を果たしたのか」など、適度な具体性を持たせることがポイントです。

● クローズドクエスチョンの効果的な活用

クローズドクエスチョンは、「はい」または「いいえ」で答えられる質問のことです。例えば、「前職ではチームリーダーの経験がありますか?」などが該当します。

このタイプの質問は、事実を明確にする際に役立ちます。求職者のスキルや経験を短時間で把握するのに向いており、面接の進行をスムーズにすることができます。ただし、多用すると会話が一方的になりやすいため、オープンクエスチョンとバランスよく組み合わせることが重要です。

深掘りするためのフォローアップ質問

求職者の本音や考え方をより明確にするためには、フォローアップ質問が不可欠です。表面的な回答にとどまらず、経験や価値観を詳しく引き出すことで、適性を正しく判断できます。

● 「具体的に」というフレーズを活用する

求職者の回答が抽象的な場合は、「具体的にはどういったことですか?」と尋ねることで、より詳細な情報を引き出せます。

例えば、「前職では営業を担当していました」という回答に対し、「具体的にはどのような顧客を対象に、どのような商品を扱っていましたか?」と尋ねることで、求職者の経験値をより正確に判断できます。このようにフォローアップ質問を入れることで、表面的な回答ではなく、実際のスキルや適性を見極めやすくなります。

● 「なぜ?」を繰り返す

「なぜその選択をしたのか?」といった質問を繰り返すことで、求職者の思考プロセスや価値観を探ることができます。

例えば、「新しい職種に挑戦したい」という理由で転職を希望している求職者に対し、「なぜその職種に興味を持ったのか?」「なぜ前職ではなく転職を選んだのか?」と深掘りしていくことで、求職者の本音やキャリア志向をより明確に理解できます。

ネガティブな質問の聞き方

求職者の過去の失敗や課題について聞くことは重要ですが、質問の仕方によっては相手にプレッシャーを与えてしまうこともあります。適切な聞き方をすることで、前向きな情報を引き出せます。

● 否定的な表現を避ける

面接では、求職者の弱点や失敗経験について聞くことも重要ですが、否定的な表現は避けるべきです。

例えば、「なぜ前職を辞めたのですか?」と直接聞くと、求職者が防衛的になりやすくなります。代わりに、「前職を離れることになった経緯を教えていただけますか?」と聞くことで、相手がリラックスして回答しやすくなります。このように、言い回しを工夫することで、求職者の本音を引き出しやすくなります。

● 失敗経験をポジティブに聞く

求職者の成長力を判断するために、「これまでに経験した失敗について教えてください」と聞くのは有効ですが、その後に「その経験からどのようなことを学びましたか?」と追加すると、より前向きな回答を引き出せます。

例えば、「クライアントとの交渉に失敗した経験があります」といった回答に対し、「その経験を通じて、どのようにアプローチを改善しましたか?」と尋ねることで、求職者の学習能力や適応力を把握することができます。

まとめ

面接において適切な質問をすることで、求職者のスキルや適性を的確に判断することができます。オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンをバランスよく使い分けること、フォローアップ質問で深掘りすること、ネガティブな質問の聞き方に工夫をすることがポイントです。これらのテクニックを活用し、より精度の高い採用活動につなげていきましょう。

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