情報更新日:2026年9月24日

コンサルタントコラム

面接官が転職理由を知りたい理由

面接官が転職理由を知りたい理由

当社では企業との面接前に、話し方や伝え方について求職者の方と打ち合わせを行っています。
その中で、よく相談を受けるのが「転職理由をどう伝えればいいですか?」という質問です。
「人間関係が理由なのですが、言わない方がいいですか?」
「給与への不満は印象が悪いでしょうか?」
「会社の将来が不安、という理由でも大丈夫でしょうか?」

私は、転職理由を必要以上にきれいにする必要はないと考えています。
面接のために「正しい退職理由」を作る必要はなく、かといって、本音をすべて話す必要もありません。

面接官が知りたいのは「また同じ理由で辞めないか」
そもそも中途採用を行う企業は、今の会社を辞めて自社に来てくれる人を採用しようとしています。
ですから、「会社を辞めること」そのものを必要以上にネガティブに考える必要はありません。
面接官が知りたいのは、
「同じことが自社でも起きた場合、この人はまた辞めてしまわないだろうか」
という点です。

例えば、「上司と合わなかったので辞めます」だけでは、
「うちにも合わない上司がいたら、また辞めるのでは?」
と思われるかもしれません。
でも、
「これまでさまざまな方と折り合いをつけながら仕事をしてきましたが、今回の上司とは自分なりに努力しても難しく、会社にも相談しました。異動も難しいと言われ、今後20年、30年と働くことを考えたとき、この環境で働き続けることは難しいと判断しました」
という説明なら、受け取られ方は変わります。

大切なのは、
何があったのか。
自分はどうしようとしたのか。
それでも、なぜ転職を決めたのか。
この流れで伝えることです。

「なぜ、それが辞めるほど重要なのか」
転職相談では、
「人間関係が嫌だった」
「給与が低かった」
「評価に納得できなかった」
「仕事が面白くなかった」
「会社の将来が不安だった」

という話をよく聞きます。
そんなとき、「なぜ、それがあなたにとって会社を辞めるほど重要なのですか?」
と聞きます。
ここを整理すると、次の会社を選ぶ基準が見えてくるからです。
例えば、
「今の会社には評価制度がないので辞めたい」
という方に、「今回ご紹介する会社にも、明確な評価制度はありませんよ」とお伝えすると、「それは大丈夫です」と言われることがあります。
では、本当の理由は「評価制度がないこと」ではなく、もしかすると、
「成果を出しても認めてもらえない、褒めてもらえない」
など、本当の理由は別のところにあるのかもしれません。

本人自身も、本当の退職理由をうまく整理できていないことは意外とあります。
「何となく楽しくない」「大した理由はないのですが、毎日仕事が楽しくありません」
という方もいます。
それも転職を考えるきっかけとしては、おかしくありません。
仕事内容なのか。
職場環境なのか。
人間関係なのか。
働き方なのか。
「何に嫌気がさしたか?」
ここを整理しないまま転職すると、転職は魔法ではないので、会社は変わっても同じ不満を抱える可能性があります。

職場が変わっただけで、すべてが楽しくなるわけではありません。
だからこそ、退職理由を考えることは、次の会社を選ぶ基準を考えることでもあると思っています。

退職理由より「自分の経験をどう活かせるか」
転職する方がいるからこそ、その方が前職で身につけた経験や知見が、次の会社へ渡っていきます。
企業も、それを期待して中途採用をしています。
ですから面接では、退職理由をどう取り繕うかばかりを心配するより、
「入社したら、自分の経験や知見をどう活かせるか」
という話に、もっと意識を向けてほしいと思います。
「辞める自分をどう説明しよう」ではなく、
「私はこんな経験をしてきました。この経験を御社で活かしてください」
くらいの気持ちで面接に臨んでいいと思います。

私へのキャリア相談では、何でも正直に話して構いません。
本音を聞かせていただいた方が、なぜ転職したいのかを一緒に整理できますし、次にどんな会社を選ぶべきか、面接でどう伝えるべきかも具体的に考えることができます。
退職理由を作るのではなく、一緒に整理する。
そこから次の転職を考えていきましょう。

先日の東京出張で、初めて目黒川沿いを歩きました。
桜の季節になるとテレビでよく目にする場所ですが、桜のない季節も緑がとてもきれいで、思わず写真を撮りました。
東京では、主にファンド会社の投資先企業で、経営を担っていただく方のご紹介をしています。
事業承継や事業再生など、決して簡単な仕事ではありません。
それでも、これまで築かれてきた企業の歴史や想いを受け継ぎ、数年をかけて会社を立て直し、次の成長につなげていく。経営者としての経験を存分に活かせる、非常にやりがいのある仕事だと思っています。
現在、ファンド会社から全国で10案件ほど、経営人材についてご相談をいただいています。
「これまでの経営経験を、次の会社で活かしてみたい」
「事業承継に経営者として関わってみたい」

そんな方がいらっしゃいましたら、ぜひ里居までお気軽にメッセージください。
企業から企業へ、経営のバトンをつなぐようなご縁をつくれたらと思っています。

 

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コンサルタントの紹介
転職を支援の中で私が感じたこと、成功例、また、仕事と全く関係のない趣味の旅行をコラムにまとめました。
この発信が、次の場所を探している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
私はアジア旅を趣味としており、特にタイは特別な存在です。
一人で海外に行くと、人に助けてもらうことも多く、そのたびに自分のポンコツさを実感します。
海外旅行は今でも自分を戒め、多くの学びを与えてくれる大切な時間になっています。

転職コンサルタント 里居由美