情報更新日:2026年3月23日

アドバイザーコラム

成功例|異業種への転職②

成功例|異業種への転職②
機械メーカー 総務(42歳) → 設備サービス会社 企画職

15年以上、機械メーカーの総務部で勤務していたAさんの異職種への転職例です。

転職を考えるきっかけになったのは、「会社の中で何でも知っているけど、強みがない」というご相談でした。
これまでAさんは総務として、幅広い業務を担当してきました。
労務管理、設備管理、安全衛生管理、社員からのメンタル不調の相談対応、社用車の事故処理

いわゆる「何でも屋」として会社を支えており、役に立っている実感はあったものの、「あなたの強みは何ですか?」と聞かれると答えられないと感じていたそうです。

事務職の方から「職種を変えたい」という相談は多いのですが、「何をやりたいのか」を具体的に言語化できる方は少なく、「経験を活かせれば」と言われることがほとんどです。
その結果、Aさんも「自分にできる仕事を教えてほしい」という抽象的な相談でした。

見えていた強みと、まだ言語化されていなかった強み
Aさんご自身が認識していた強みは次の2つでした。
 ● 社内全体とのコミュニケーション力
 ● 忍耐力
しかし、これまでの総務での経験を一つひとつ整理していく中で、別の強みが見えてきました。
それは、会社が新しい仕組みを導入する際に、社内で誰もやったことがないことを「0→1」で形にしてきた経験です。
例えば、次のような取り組みです。
 ● 社員向けタブレットの導入
 ● 勤怠システムのWeb化、新人事制度の説明
 ● M&A後の買収先企業の業務を本社の仕組みに合わせて整備
印象的だったのは、Aさん自身がこれらの経験をあまり強みだと認識していなかったことでした。
どのように新しい取り組みを進めていたのかを聞くと、
 ● 公的な相談窓口を活用する
 ● 必要に応じて専門家に相談する
 ● 社内で得意な人に助けを求める
といった形で、一人で抱え込まず、周囲を巻き込みながら進めていたことが分かりました。

得意の軸を「事務」から「業務改善・企画」に広げ、転職の軸を
「事務職全般」から
「新しい仕組みづくりや業務効率化・改善に関わる仕事」へと広げました。
 ● 導入までの流れ
 ● 誰に相談し、どのような準備をしたのか
 ● 苦労した点
 ● 運用フェーズでの課題とその対応
といったエピソードを整理し、どのように物事を進めてきたのかを具体的にまとめました。
新しい職種に挑戦する場合、「何ができる人なのか」を企業に伝える必要があります。そのため、職務経歴書は何度も書き直しました。

経験が活かせた転職先
その結果、候補として挙がったのが設備サービス会社の企画・調達に関わるポジションでした。
この会社では、サービスに必要な部品を自社で製造しており、次のような課題がありました。
 ● 使われない在庫を減らしたい
 ● 調達コストを下げたい
 ● 製造ロスを減らしたい
そのため、業務内容は次のようなものでした。
 ● 余剰在庫を必要としている工場へ売却できないかの交渉
 ● ロスが出ないような製造調整
 ● 材料の調達先との交渉・関係構築
 ● 調達業務の改善や新しい仕組みづくり
メーカーでさまざまな部署と関わってきたAさんは部署横断は得意分野でした。

企業側の採用の決め手
面接後、企業からは次のようなフィードバックがありました。
これまでの購買担当者は「言われた材料を集めること」が中心になっており、新しい調達先の開拓、コストを下げる工夫といった意識が弱いことに課題を感じていたそうです。

当初は「購買経験必須」で採用予定でしたが、最終的には未経験でも採用という判断に変わりました。

最後の決め手は人柄
面接でのAさんの次の言葉が、社長の印象に残ったそうです。
「総務は恨まれることも多く、理不尽なこともあります。
それでも会社の考えを正しく社員に伝えることが、自分の役割だと思ってやってきました。」
この言葉が、会社の立場と社員の立場の両方を理解できる人物として評価されたそうです。

営業のように成果が数字で見える仕事ではないため、自己評価が難しい職種かもしれません。
しかし、会社を支える存在として、総務の力はとても大きいものだと思います。

Aさんは、年収650万円から初年度560万円に年収を下げての転職でした。
人事制度については事前に説明を受けており、2年目以降は評価制度によって年収が上がる可能性があることも理解したうえでの決断でした。
15年かけて積み上げてきた年収を一度手放しての転職です。
Aさんには、早く650万円を超えるように頑張ってもらいたいと思っています。

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コンサルタントの紹介
転職を支援の中で私が感じたこと、成功例、また、仕事と全く関係のない趣味の旅行をコラムにまとめました。
この発信が、次の場所を探している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

私はアジア旅を趣味としており、特にタイは特別な存在です。
一人で海外に行くと、人に助けてもらうことも多く、そのたびに自分のポンコツさを実感します。
海外旅行は今でも自分を戒め、多くの学びを与えてくれる大切な時間になっています。


転職コンサルタント 里居由美